FBA長期在庫保管手数料の対策|損切りの判断基準と処分方法の手取り比較
「いつか売れるかもしれない」と置いている在庫が、毎月あなたのお金を減らしています。2026年4月の手数料改定で、滞留在庫のコストはさらに重くなりました。この記事では、損切りの判断基準と、処分方法ごとの手取りの違いを整理します。
まず把握する:FBAの保管コストは「4階建て」
滞留在庫にかかるコストは1種類ではありません。次の4つが積み重なります。
- 月次在庫保管手数料(全在庫に毎月)
- 長期在庫追加手数料(保管271日超から加算)
- 最低長期在庫手数料(2026年4月15日新設・12か月超の全商品)
- 処分時の返送・廃棄手数料(最後に出口でもかかる)
① 月次在庫保管手数料(2025年4月改定後)
| サイズ区分 | 1月〜9月 | 10月〜12月 |
|---|---|---|
| 小型/標準サイズ | 5.676円 | 10.087円 |
| 大型/特大型サイズ | 3.278円 | 6.984円 |
| 服&ファッション小物・シューズ&バッグ | 3.100円 | 5.500円 |
※10cm×10cm×10cm(1,000cm³)あたり・月額。10〜12月は繁忙期料金でほぼ2倍になります。
② 長期在庫追加手数料(保管271日超から)
| 保管日数 | 料率(1,000cm³あたり/月) |
|---|---|
| 271〜300日 | 16.662円 |
| 301〜330日 | 17.475円 |
| 331〜365日 | 18.085円 |
| 366日以上 | 34.239円(2025年4月改定で引き上げ) |
1年を超えた瞬間に料率がほぼ倍増する設計です。Amazonの「1年超えの在庫は出ていってほしい」という意思がはっきり表れています。
③ 2026年4月新設:最低長期在庫手数料(1点あたり月20円)
2026年4月15日から、保管期間が12か月を超えたすべての商品に、1点あたり月額20円の最低手数料が適用されました。体積ベースの計算では数円で済んでいた小さな商品・低単価商品ほど影響が大きい改定です。あわせて、商品価格750円超の販売手数料も0.4ポイント引き上げられています。
実例:標準サイズ商品1点の保管コストはこう増える
20×15×5cm(1,500cm³)の標準サイズ商品を1月に納品し、売れないまま置き続けた場合の1点あたり月間コストの推移イメージです。
※体積1,500cm³・非ファッションの概算。長期在庫追加手数料は毎月15日時点の保管日数で判定されます。
12か月の累計で約200円/点。「たった200円」に見えますが、これは売れない商品に払い続けるコストであり、13か月目からは月60円超のペースに加速します。1,000点あれば年間数十万円規模です。
損切りの判断基準:3つの質問
1. 直近90日で何個売れたか
90日間の販売数がゼロ〜数個の商品は、値下げしても売り切るまでに長期手数料が積み上がる可能性が高い在庫です。「販売ペース × 残り在庫数」で完売までの月数を計算し、その間の保管コストと比べてください。
2. 値下げで売れる見込みはあるか
カート価格を下げても順位が動かない商品は、需要そのものが細っています。値下げ→手数料負け→さらに値下げ、の消耗戦に入る前に出口を決めるべきです。
3. その資金と枠を、次の仕入れに回せたら
在庫は資金であると同時に、保管枠(在庫パフォーマンス指標)も占有しています。回転しない在庫を現金に変えて回転する商品を仕入れる方が、トータルの利益は大きくなるケースがほとんどです。
実務者が使う「損切りタイムライン」
FBA実務では、長期在庫追加手数料が始まる保管270日(約9か月)から逆算して、次のような段階管理が定石とされています。
| 納品からの期間 | 対応方針 |
|---|---|
| 1〜3か月目 | 高値で様子見OK(「売れたらラッキー」期) |
| 4〜6か月目 | 相場価格へ調整。利益は守る |
| 7〜9か月目 | 深めの値下げ。赤字覚悟の売り切りへ |
| 9か月超 | 「いくらでも売る」か、損切りを実行(長期加算が始まるため) |
あわせて、在庫の健全性は在庫回転率で定点観測します。
回転率が落ちている月は、仕入れを絞って処分を先行させるシグナルです。
処分方法ごとの手取り比較
参考価格3,000円のホビー商品を100点処分する場合の目安です。
| 処分方法 | 手取りの目安 | 備考 |
|---|---|---|
| Amazonに廃棄依頼 | ▲約6,000〜9,000円(支払い) | 廃棄手数料は1点60〜130円程度(標準サイズ・重量による)。商品も現金も残らない |
| 公式クリアランス | 約1〜2万円 | 買取水準は商品価格の5〜10%程度。処理手数料(標準1点50円)と販売手数料11%が控除され、入金は依頼から90日以内 |
| 自分でフリマ販売 | 相場次第 | 手取りは最大化できるが、返送受取・出品・発送の手間と時間、販売手数料がかかる |
| 買取業者(当店) | 約3〜9万円 | 買取率10〜30%(回転率による)。Amazon倉庫から直送でき、手間が最小 |
FBA在庫ならではの「ラクな売り方」
- Amazon倉庫から直送OK:返送先を買取業者の倉庫に指定するだけ。自宅で受け取る必要なし
- FNSKUラベルは貼ったままOK:剥がし作業は不要
- ASINリストだけで概算査定:商品到着前に、当日中に概算金額がわかる
「これは売れるかな?」という段階でも、まずASINリストで概算を見てから判断すればOKです。査定は無料で、金額を見てから売るかどうかを決められます。
※手数料の金額・条件はAmazonの公表情報に基づく2026年7月時点の目安です。最新の料率はセラーセントラルでご確認ください。査定額のシミュレーションは概算であり、実際の金額は商品・状態・相場により変動します。
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